鉄道員 の日常 1行路 ~夢の検証~

By鉄ちゃん

8月 5, 2021

8月。暑い。非常に暑い。私は某鉄道会社に勤務している。その中での日常を会社が特定されない範囲で書き溜めていく。

皆は”鉄道マン”と聞くとどんなイメージを持っているのだろうか。「真面目」「時間に正確」「堅物」そんな感じだろうか。

私の観測範囲内ではあるが、実際の鉄道マンはそれらとは真逆の人間ばかりだ。事故さえ起こさなければ仕事は適当だし、プライベートで出かける約束をすれば待ち合わせ時刻までに来ない奴なんてザラにいるし、基本的に皆、狂気的なまでにギャンブルにのめり込んでいる。

鉄道マンは基本的に3つの人種しかいない。一つはゴリゴリの体育会系。主にこの人種で占められている。二つ目は鉄道マニア系だ。撮り鉄から乗り鉄、様々だが、この人種の若者は辞めて行く者が多い。

基本的にこの二つの人種だ。中間は存在しない。問題は三つ目の人種だが、これは、どこにも分類できない変わり者だ。この方々の行動は常に予測の斜め上を行く。見ていると面白いのだが、色々と巻き込まれるとめんどくさい。非常に。

と、鉄道マンディスりはこの辺にしておこうか。

夏になり薄着のお客様が増えてきた。これは我々鉄道マンにとっての唯一のご褒美であると言っても過言ではない。見えるか見えないかくらいが一番良い、そういった格好のお客様が増えるのがこの時期だ。これはあくまでも私の意見ではなく鉄道マンの一般的な話だ。私はそういった”エロ”に興味はない。

私が「切符を拝見します」と言うと「お願いします」と丁寧に切符を広げる若い女性。切符など見る気はない。そんなものはどうでも良い。その薄着の下、その胸元の開いたシャツの下には何があるのか、非常に興味深い。先ほど書いた、「”エロ”に興味はない。」というのと矛盾しているようだが、断っておく、これは下心ではない。そのシャツの下に眠る”夢”がどのようなものなのか検証しなければならないという使命感である。

使命感からさりげなく覗いてみると、白い肌と、お洒落な施しがされている布のような何かが伺える。ここで私はあることに気が付いた。私の股間の間にある棒のようなものが肥大化しているのだ。今まで使いどころのなかったこの棒の変化に驚きを隠せなかった。下心は全くないが、なんだか羞恥心を覚えた為思わず前かがみになり目をそらした。このままでは、そのシャツの下に眠る”夢”を検証するという任務は果たせない。しかしここで諦める私ではない。私は「どちらまでご利用ですか?」と尋ねた。話を引き延ばし、任務遂行の時間を稼ぐ作戦だ。女性は驚いた顔で私を見つめる。驚くのも無理もない。なぜなら切符には行先が書いており全く無駄な質問だからだ。一瞬時が止まった。額から汗が流れ落ち、列車の走行音が頭に響く。気まずい。

私は完全に敗北した。任務は失敗し、 シャツの下に何があるのか検証できぬまま乗務員室に帰還した。日光が差し込む真夏の乗務員室でお茶を口に含み二やりと笑ってやった。 8月。暑い。とても。

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